L’esprit Moderne特別展示(2):ヴィンテージプチデスク
L’esprit Moderne(エスプリ・モダン)展示の中から、
前回のヴィンテージサイドボードに引き続き
ピエール・ポランのヴィンテージデスクをご紹介。
写真で右が「F031デスク(プチデスク)のヴィンテージ(非売品)」。
こちらも4月18日まで東京店に展示しています。
1950年代フランス トネ(Thonet)社製、
幅129×奥行61(取手を含まず)×高さ72cm。
木部表面材:オーク、天板:メラミン加工板、脚:スチール。
黒天板×白脚のコンビネーションタイプ。
パリのアンティーク街 クリニャンクールのモダンデザインを扱うショップで、
出張中の下坪社長が1996年ごろ偶然発見し購入。復刻への野望をつのらせます。
その後、このデスクを元に2003年ポラン氏の公認を得て、
日本での復刻を果たしたものが、写真左の
「F031デスク(プチデスク)(好評発売中)」となります。
(写真のデスクはチーク / ホワイト仕様)
背面から。
左が復刻版。右がオリジナル。
色や使用感の違いはありますがほぼ同じ。
復刻の際、オリジナルに忠実に。を合言葉に作られたので、それもそのはず。
引き出しの比較1。
基本形状に大きな違いは見受けられません。
復刻版(左)にちらりと見えるのはポラン氏の公認エンブレム。
約50年を経過したオリジナルには日焼けが見られます。
引き出しの比較2。
A)引き出しの角の部分、出っ張りが違う。
B)引き出し前面、オリジナルでは引き出し前板が引き出しの一部。
復刻版では引き出しの箱に前板を貼り付けている(強度を増すため)
点が異なります。
引き出しのネジの比較。
左写真の上、右写真の右がオリジナル
左写真の下、右写真の左が復刻版
復刻版では取手と同じ色で、頭が薄いタイプのネジを採用。
ネジが目立たないようになっています。(この部分は復刻時の拘りどころだったそう。)
天板と袖の結合部。
右のオリジナルは、天板のほうが少し飛び出した取り付け方なのに対し、
左の復刻版は、天板を袖よりほんの少し引っ込ませた仕様(誤差を許容するため)。
オリジナルの天板は、光沢仕様のメラミン加工板、
復刻版は、傷や汚れを考慮しマット仕様になっています。
脚の比較。
右のオリジナル、左の復刻版とも大きな違いが見られないのですが、
脚先はオリジナルのほうが、少し底辺の広がりがこじんまりしています。
復刻版のほうが少しスマートなように見えます。
ちなみに、2008年にリーンロゼ社から発売されたヴァージョンは
脚が丸棒でなく角棒を採用しているようです。
以上、
オリジナルデスク(右)と復刻版F031デスク(プチデスク)(左)との比較でした。
見た目の違いはほぼないのですが、じっくり比べると微妙に異なることがわかります。
それにしても、約50年前のデスクが古びて見えないのはポラン氏の力ですね。
オリジナルデスクも、東京店で4/18までの展示となりますので
ご興味ある方はぜひご覧ください。
そして、F031デスク(プチデスク)ご検討のみなさま
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