フランク・ロイド・ライトのタリアセン
こんにちは。
メトロクス・タカハシです。
今日は新たにオンラインストアに掲載したフランク・ロイド・ライトの
タリアセンについて。
フランク・ロイド・ライトと言えば、ル・コルビュジエ、
ミース・ファン・デル・ローエと一緒に「近代建築の三大巨匠」と呼ばれる建築家ですね。
デザインや建築に携わっていなくてもメトロクスのブログを読んでいる人は
知っている人も多いのではないでしょうか?
そんなフランク・ロイド・ライトがデザインした照明器具、タリアセンのシリーズの
内、タリアセン1(テーブルスタンド)(フロアスタンド)(ミニ)、
タリアセン2、タリアセン3のラインナップの取扱を開始いたしました。
タリアセンは僕が10代の高校生だった頃に地元福岡のインテリアショップで
初めて実物を見た時におったまげた記憶があります。
直線だけの構成でここまで魅力的なデザインになるのかと。
そして、価格をみて2度たまげることになったんですが笑
さて、このタリアセンですが、タリアセン1とタリアセン2,3で
全然デザインが違うと思いませんか?
それなのになぜ同じタリアセンなのかというと、そもそもタリアセンとはライトが
設計した、自邸・設計事務所・教育施設などが集まった建築群の事なのです。
ウィスコンシン州のスプリング・グリーンに主に夏の期間を過ごす「タリアセン」。
そして冬は寒さを逃れる為にアリゾナ州の砂漠のなかに「タリアセンウェスト」
と2つの拠点があったそうです。
ライトとその弟子たちは季節ごとに大移動を繰り返したそうですよ。
ウィスコンシンとアリゾナはだいたい、北海道から鹿児島くらいの距離感です。
そして、タリアセン1はスプリング・グリーンの夏の家の為にデザインされた照明です。
昔の建築家は建築と内装のインテリアをセットで考えることが当たり前だったんですね。
その建築を引き立たせる為の家具デザイン。
この時期に名作家具が多数生まれたのもこういったことが関係しているのかもしれません。
ライトの建築造形形態によく用いられる方形屋根がデザインに取り入られ、建物の中に
ミニチュアの建物があるように見えます。
この照明器具はその後、クライアントに度々気に入られて別の建築でもよく使われたそうです。
そして、タリアセン2、3はタリアセン1とは全く違う経路でのデザインです。
これは、元々ヒルサイド・ホーム・スクールの体育館を劇場に改装する際に設計した
天井灯がモデルとなっています。
箱方の合板でできた斜光板で構成されたペンダントライトはガラスやシェードを
使わずに柔らかな光を生み出すこの照明に感銘し同じデザインコンセプトで
フロアランプを開発し、スプリング・グリーンのタリアセンにある仕事場でも好んで
使っていたとのことです。
ちなみに、タリアセン3は製造元のヤマギワがタリアセン2をもとに、
フランク・ロイド・ライト財団の承認の元にテーブルランプサイズにしたものです。
タリアセン2はかなりの大きさとインパクトがあるので、
日本の狭小住宅にはタリアセン3が適当なサイズなのかもしれません。
東京店ではタリアセン3の実物を展示していますので実物をご覧になられたい方は
是非ご来店ください。
それぞれの照明に共通するのはライトが好み、タリアセン(建築)に用いていたということ。
ゆえに、タリアセンという照明シリーズなんです。