デザイン界の巨匠ジオ・ポンティが手掛けたアイテム登場
こんにちは、メトロクス・タカダです。
メトロクスでは、ヨーロッパや日本のモダンデザインにスポットをあて、時代や国境を越えて愛されるアイテムを紹介してまいりました。
その中でも、イタリアンデザインへの関心は高く
オリベッティやオールーチェ、ビトッシなど、イタリアを
発祥としたメーカーや、イタリアで活躍したデザイナーの
プロダクトを多数取り扱っております。
そして、この度、イタリアのモダニズムを代表する建築家
・デザイナー、ジオ・ポンティが手掛けたアイテムの
取り扱いを開始いたしました。
ジオ・ポンティと言えば、カトラリーや食器、ファブリック
家具のデザインから建築まで、幅広い分野で活躍。
イタリアではじめてとなる近代高層ビル「ピレッリビル」を
設計し「イタリアモダンデザインの父」と呼ばれる人物です。
彼がデザインした家具の中で、皆さんの良く知る代表作
としては、こちらの「スーパーレッジェーラ」でしょうか。
1951年からカッシーナ社で製造が始まったこのチェアは
その名の通りとても軽量に作られています。
女性でも指一本で持ち上げられるということで
当時、大変話題になったのだとか。
さて、前置きが長くなりましたが、
今回取り扱いを開始いたしましたのは
こちらの、セラミックタイルのシリーズです。
ミニチュアタイル コレクション 各¥595(税込)
※左上段から PP-03,PP-01,PP-16,PP-19,PP-11
左下段から PP-06,PP-02,PP-10
60年代の初頭、南イタリア、ソレントの
紺碧の海を見晴らすホテル「パルコ・デイ・プリンチピ」の
建築、インテリア、家具を手がけたポンティ。
なかでも夢中になったのが約30種類にも及ぶ
ジオメトリック・パターンのタイルのデザインでした。
シンプルなそれぞれのパターンが
組み合わせによって表情を変えていく驚きのなかに
ポンティの才能と遊び心がほとばしります。
ジオメトリック・パターンの組み合わせが良くわかる
動画がございましたので、こちらも是非、ご覧ください。
2011年にLIXILによって復刻したこちらのタイルは
実際のタイルの大きさ20cm角を1/16サイズで
精巧に再現しており、裏面にマグネットシートが付いた
マグネットタイルとなっています。
そして、もう一つのアイテムが、1951年に
ミラノトリエンナーレで発表された
カトラリー「Conca」です。
Conca チルドレンズカトラリーセット ¥5,400(税込)
アシメントリーで現代的な独特のシェイプは
日常生活に使うための機能性と、
オブジェクトとしてのキャラクター性を持たせるためと、
ポンティのデザインセオリーが詰め込まれています。
このカトラリーセットは「チルドレンズ」と
名付けられていますが、大人でも十分なサイズ。
歯の短いフォークはわずかにくぼんでいて
スプーンのようにソースをすくうことができ、
弧を描いたナイフは切っ先の片面にのみ鋸刃が
施されていることで食材が詰まりにくく
切り易く設計されているなど、
全体的に滑らかな曲線で構成されたデザインには
人間工学に基づいたこだわりが表れています。
Concaを含め、ポンティがデザインした
カトラリーシリーズは当初クルップによって
製造されていましたが、1960年代にイタリアの
老舗カトラリーブランド「サンボネ」がクルップを買収。
現在はサンボネが製造しています。
ちなみに、Concaは、青山スパイラル5階にある
ミナ ペルホネンのお店「コール(call)」に
併設されたカフェ「家と庭」でも使用されています。
こちらは大人用のサイズでした。
過去には、コレクションマーケットでdomusを
販売しましたがジオ・ポンティが創刊、初代編集長を
務めていたことでもよく知られていますね。
メトロクスとしても、関心が高い建築家・デザイナー
の一人でもあります。
店頭ではdomusはもちろんですが、ご自由に
お読みいただけるジオ・ポンティに関する書籍
(非売品)もございますので、是非、休憩がてら
ご覧にいらしてください。