ポストモダンの巨匠による不朽の名作
こんにちは、メトロクス・フクオカです。
本日は、先日店頭に入荷した「K-series(Kシリーズ)」のご紹介です。
言わずと知れた名作ですが、「K-series」と聞いてもピンと来ない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
K-series
そう、「K-series」とは通称“オバQ”の名で長く親しまれてきた名作ランプのことです。
デザインは1972年。日本のポストモダンデザインを牽引した倉俣史朗の独自の世界観が強く反映されており、氏の代表作ともいえるランプです。
アートピースと言っても良いほどの作品ですが、今も現行品として販売されており、倉俣史朗のデザインをインテリアに取り入れるには最適のプロダクトです。
乳白アクリルで成型されたシェードの美しいドレープがこの作品の一番の魅力。
シーツをかぶってオバケの真似をしているような様子から“オバQ”という名が付きましたが、ハンカチをつまみ上げたときのドレープを表現しているとのこと。
ドレープによって生み出される光のグラデーションが、不思議な印象をもらたします。
過去に「浮遊するデザイン」というタイトルの倉俣史朗の展覧会が催されていましたが、確かに彼の作品には独自の目線による「浮遊感」から放たれるデザインが多く存在します。
パっと目を惹くのは、こうしたミステリアスな儚さを持ち合わせているからでしょう。
職人の手作業で作られる精巧なシェード
型で作られているのかと思いきや、一枚一枚手作り。
熱した正方形のアクリル板を支柱に被せて、4人の職人が同時にドレープを整えて形を決め、冷やして固めているそうです。
お見事です。
私自身も実物を見るのは10年近く振りになります。
展示されているショップはほとんどないと思いますので、実際に見てみたい方はぜひメトロクス東京に足をお運びください。
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さて、せっかく実物が手元にありますので、普段は見れない中身はどうなっているのかな、とチェックしてみました。
アクリルのシェードを持ち上げると、電球スタンドが現れます。とてもシンプルな構造ですね。
シェードもひょいと持ち上がるくらい軽いので、移動も簡単です。
フロアに直接置いても様になりますし、サイドボードの上に置いても際立つオブジェとして存在してくれます。
様々な賞を受賞するなど国際的に評価されてきた日本を代表するインテリアデザイナー 倉俣史朗。その独創性から、当時「クラマタ・ショック」という言葉が生まれるほど、世界のデザイン界に大きな衝撃を与えました。81年にはエットーレ・ソットサスの誘いでデザイン運動「メンフィス」に参加したことでも知られています。
ソットサスの話をするときには倉俣さんの話が出てきますし、倉俣さんの話をするときには必ずソットサスの話が出てくるくらい、彼とソットサスとは切っても切り離せない関係性。
メトロクス東京では、ソットサスのプロダクトも多数展示販売していますので、倉俣・ソットサス、二人のプロダクトを同じ空間でご覧いただけます。
ぜひ、ポストモダニズムを感じにご来店ください。